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1977年スズキから発売されたジムニーSJ20は軽量ボディにジムニー専用に開発された4サイクルエンジン(F8A)を搭載したジムニー初の小型車登録の800ccのクルマだ。SJ10が『ジムニー55』の愛称で親しまれたのに対してこのSJ20はその排気量から『ジムニー8(エイト)』というペットネームが与えられた。
 このジムニーは国内の需要によって開発・発表されたというよりは、輸出先の要望によって作られたものであり、実際に当時は国内での販売はあまり思わしくなかった。なぜそんなにも不人気車となってしまったのか。例えばSJ10とSJ20を比較してみると、なんと重量、エンジンそしてギア比以外はまったく同じなのである。「軽自動車」であるSJ10は税金も安くよく走るということで大人気となった。これに比べてSJ20は積載量が多いわけでもないのに「小型自動車」に分類されるため税金も高く、維持費はジープ・ランドクルーザーなどの大型四輪駆動車と大して変わらなくなる。普通に考えれば個人ユーザーはSJ10を選ぶであろう。また、法人であればジープ、ランドクルーザーなど普通自動車の四輪駆動車があるのに、わざわざ軽自動車サイズのSJ20を買うことは考えにくい。その結果として、SJ10が約5万台台が販売されたのに対し、SJ20はたったの2301台(国内登録台数)しか売れなかったのである。


それにもかかわらずこのSJ20が今なおここまで人気なのか。それは状態の良いSJ20が極端に不足しているからだろう。先に述べた悪条件にもかかわらずこのSJ20を購入した多くのユーザーは、当然ながらマニアが多くなかなか手放さない。なおかつ良くも悪くもこのSJ20はよく走った。軽自動車のサイズに800ccのエンジンを載せているのだから当然だ。そのためオフロードで酷使されたクルマが多く激しく消耗したクルマも少なくなかった。もともと少ない販売台数に加え、状態のいいものはオーナーが手放さず、しかも消耗も激しいという悪条件が揃い、中古車市場にSJ20が出てくることはまったくと言っていいほどなかったのである。そして「エイト(SJ20の愛称)はよく走った。しかし今ではめったに見ることはなく、状態のいいものはオーナーが手放さないので、入手もほぼ不可能である」という伝説が語られるようになったのである。



OWNER : M.OYA


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