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軽快なフットワーク、頑丈なボディ、充実した装備路面を選ばない操作性、そのどれをとっても他の追随を許さなかったキング・オブ・コンバットカー「ウイリスMB」。異常な迄に少なかった生産台数と戦争の最前線で戦ったために、現存するこのクルマは、世界的に見ても非常に少ない。そんな希少な1台が、ここ山梨にあった。

 1941年6月。実戦でのデータ蓄積を十分に考慮した新しいアメリカ陸軍の偵察車計画は最終段階に差し掛かっていた。そして試作車の発注から1年が過ぎた1941年7月。ついに「1/4トン トラック 4×4」として単一モデルの仕様がまとまった。 ここで採用されたのは、ウイリスMAの設計をベースにフォードGPのフロントマスクを組み合わせたもの。こうして歴史的なコンバット・カー「ウイリスMB」は誕生した。
 ウイリスMBは、その量産が軌道に乗り始めたのと時を同じくして対日戦と対独戦が勃発したことを受けて、アメリカ陸軍の兵員と共に次々と前線に送られていった。ある時は強行偵察、またある時は前線への弾薬輸送へとまさに縁の下の力持ちというべき働きを行った。中には野戦救急車としての装備を施したモデルもあった。
 しかし主な役割はそのポテンシャルの高さ故に、最前線で指揮を取ること。当然敵の攻撃で破壊されることも多く、生産台数6000台という少なさも手伝って、現在この姿のまま残っているものは世界中を見てもほとんどないと言いだろう。


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